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エクセルの列の幅と行の高さ

エクセルは表計算ソフトだけど、便利なので、見積書や請求書などを作るのに使うことがある。でも、位置やサイズを合わせたりして正確に作ろうとすると、なかなかうまくいかない。自分なりに調べてわかったことを記しておこう。ただ、結局は印刷して測定し、幅や高さを調節していくしかないので、目安と考えよう。

列の幅「1」は約5.5ptで、実際はそれより約2.9pt大きい。ただし、列の幅が0のときは0ptになる。列の幅は標準のスタイルのフォントによるらしく、私の環境では11ptのフォントなので、その半分ということかもしれない。

列の幅=5.5pt×n+2.9pt

列の幅

列の幅は0.125(1/8)刻みで変更することができると思う。おそらく小数点第三位が四捨五入されていて、例えば1.13と表示されていても、実際には1.125で計算されていると思う。

...  1  1.13   1.25  1.38   1.5  1.63   1.75  1.88   2  ...

↓ ↓ ↓

...  1  1.125  1.25  1.375  1.5  1.625  1.75  1.875  2  ...

幅の同じ列がn個並んでいれば、合わせてn倍になるところ、実際はもう少し広くなる。どうも列と列の間には約0.5ptの間隙があるようだ。一方で、行と行の間には間隙がないようだ。

列の間隙

例えば、A列の幅が8でB列の幅が4の場合、合わせて約25.5ミリになる。

(5.5pt×8+2.9pt)+0.5pt+(5.5pt×4+2.9pt)=72.3pt
72.3pt÷72pt/in=1.004166666666667in
1.004166666666667in×25.4mm/in=25.50583333333333mm

2列の幅

一般化するとこうかな。

幅=5.5pt×Σ(列の幅)+3.4pt×列数-0.5pt

列の幅は0.125(1/8=0.6875pt≒0.2425mm)刻みなので、例えばピッタリ25ミリにするというようなことは不可能。だいたいで合わせる他ない。

25mm÷25.4mm/in=0.984251968503937in
0.984251968503937in×72pt/in=70.86614173228346pt
(70.86614173228346pt-3.4pt+0.5pt)=67.96614173228346pt
67.96614173228346÷5.5pt=12.35748031496063⇒12.375 (12.38)

逆算すると
5.5pt×12.375+3.4pt-0.5pt=70.9625pt=25.03399305555556mm

セルの結合を使うと、2列を合わせた幅が隣の1列と同じになるようにしたいことがあるけど、これもだいたいで合わせる他ない。

---- 隣の1列の幅が8.38=8.375の場合 ----

5.5pt×8.375+3.4pt-0.5pt=48.9625pt
(48.9625pt-3.4pt×2+0.5pt)÷5.5pt=7.756818181818182⇒7.75

この計算はもう少し簡単にできる。
(列の幅)-(3.4pt÷5.5pt)×(分割数-1)
8.375-(3.4pt÷5.5pt)×(2-1)=7.756818181818182⇒7.75

合わせて7.75になるように2列を3.875=3.88にするなど。

列の幅を合わせる

行の高さ「1」は約0.92ptで、実際はそれより約1.0pt小さいような気がするが、いまひとつ合ってない。よくわからない。

行の高さ=0.92pt×n-1.0pt

行の高さは0.25(1/4)刻みで変更することができる。

行の高さがフォントの大きさによって自動的に変わるようになっている場合、太い線を付けると、その上下の行の高さが0.75ずつ、合計1.5増える。太い線を付けると高さはそのように増えるが、幅は変わらない。

横線はセルとセルの境界に引かれるらしい。縦線はセルとセルの間隙に引かれると思う。線の種類で一番上の点線を選んで印刷すると、細い線になる。普通の線は1ptで、細い線は0.1ptだと思う。

図は、プロパティに表示されるサイズと印刷時のサイズが異なり、少し小さくなる。

印刷と印刷プレビューでは、プリンタのハードウェアマージンが考慮される。用紙の設定で四辺の余白を0にしても、ハードウェアマージンの分だけ余白がとられる。設定した余白がハードウェアマージンよりも大きい場合は、ハードウェアマージンの分だけ余白が増えるということはなく、指定した余白になる。ハードウェアマージンの異なる複数のプリンタを使い分ける場合、あるいはプリンタの設定で「印刷領域を広げて印刷」や「フチなし印刷」などを変更した場合、余白の設定によっては、ページの境界が変わることもありうる。余白は、少なくとも10ミリぐらいは取っておいたほうが良い。

余白はセンチメートルで指定する。列の幅は文字数。行の高さはポイント。図形のサイズはまたまたセンチメートル。統一感がない。

だいたいの感じで作っても大丈夫なら、エクセルは手軽でとても便利だけど、きっちり位置やサイズを合わせてデザインするなんていうのは無理だ。表計算ソフトにそこまで期待しなくて良い。細かいことを気にしない人のほうが、便利に使えるだろう。

(2018/09/07 初稿)
(2018/09/11 更新)
(2018/09/14 更新)